アンケート・アート@京都大学のまとめ的な・・・
7/10に京都大学でアンケート・アートを語ってきました。吉岡洋教授との対談です。ぼくは喋りが面白くないので、お客さんはあまりアレだったと思います。すいません。さて大雑把にまとめてみました。
まずアンケート・アートのパフォーマンスをしました。青少年のためのアンケート・アート入門のビデオを見てから、本編へ。テーマはダイジェストで憲法第九条と、結婚についてと、原爆についてと、環境問題についてをしました。そのあと僕の紹介と、アンケート・アートについてという感じ。武満賞を受賞した作品は映像がなく、コンピュータによる語りが映像で見る文章より重く感じられた、と吉岡さんの感想がありました。僕も映像があったほうが面白いと思ってます。文字と音が同期して出てくるのがたまらないですね。武満賞の曲はコンピュータの語りと変換された音に時差がありました。語りと音を同時に行っても、両方とも聴覚的なもので、文字と音の視覚と聴覚のダイナミックな同期には面白さが及ばない気がします。アンケート・アートの面白さはそこにあるような気がするのです。それと武満賞の曲は真面目な青年が作った曲という感じがするけど、アンケート・アートのパフォーマンスはシニカルな感じがするそうです。
質疑応答になりまして、その時質問されたことの回答が今思いついたので、いま思いついた方を書きます。
アンケート・アートで音の対応を選んだりというのは、どういうコンセプトでやっているのか?的な質問がありました。僕が音の対応を考えているところは言うまでもなく作曲でしょう。あとアンケート・アートは、場面によって変換されたメロディの見せ方が変わります。単旋律だったり、リズムだけになったり、カノンになったり、増殖していったりと。以前はトッカータもやってました。そういう構成を考えるのも作曲なのでしょう。あと品詞と音の対応の仕方ですが、名詞、助詞、動詞と頻繁に出てくる品詞は決まっています。それらの品詞を骨格になるように音の対応を考えています。オヴァルプロセスの話も出ました。アンケート・アートもデータベースサーバを構築の予定です。そうするとだれでもアンケート・アートが出来る!。あと高橋悠治さんによると方法は悪だということらしい。方法を使うことについてどう思うのか?的な質問。アルゴリズム作曲をする前から自分の作曲法にや音の選び方に何らかの法則性を感じていたので、アルゴリズム作曲に抵抗はなかったです。僕はもともと勉強は数学しかできなくて、作曲は方程式を解くみたいなものと考えてたってのもあります。で、方法ですが、ヨーロッパ音楽には和声法とか対位法とか作曲法とかって、法が付くくらいだから規則だらけです。その規則ってのが調味料的に音の味付けをするって、その昔、作曲の先生が言っていました。そういう作曲規則の中には化学調味料もあるわけですな。自由にただ作曲をするのではなく、規則や法則を設けて作曲をしているのですね。ここで伊福部昭のリトミカ・オスティナータの曲解説をご紹介します。
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リトミカ・オスティナータとは執拗に反復する律動的な音楽と云う意です。
吾々の傳統音楽は、総て、偶数律動から成り立っていますが、一方、韻文は五・七・五の奇数が基礎となっています。
この作品では、音楽からでなく韻文の持つ奇数律動をモチーフとしました。又、旋律は傳統旋法に近い6ヶの音しか無い六音(ヘクサトニック)に依っています。
これ等二つの異なった要素の結合を、執拗に反復することに依って、吾々の内にある集合無意識の顕現を意図しました。
敢えて、この様な厳しい制限を与えたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチの『力は制限に依って生まれ、自由に依って滅ぶ』と云う言葉への憧れが心底にあったからに他なりません。
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というカッコイイお言葉です。ダ・ヴィンチの出典元がわかりませんが、厳しい制限、規則は調味料の話からすると、きっと味の素のようなものなんでしょうね。味の素は食べ過ぎると味覚がなくなってしまいます。気をつけないと。
憲法第9条についてどう思いますか?って聞かれて、いろいろ考えて答えるけど、その回答は結局はTVで誰かが言ったことだったりするわけで、アンケートの回答にも「って爆笑問題の太田がいってた」というのもありました。僕も自分の言いたいことを、アンケートの回答で代わりに答えてもらっているわけです。結局同じことを繰り返し言ってるだけなのかもということです。NHK-FMで西村朗さんがアンケート・アートの言葉の差異が、どんくらいの差異なんだとクエスチョンが出ましたが、それはまた今度。
京都大学は面白かったです。また11月にアンケート・アートの学生運動をすると思います。